高沢皓司『宿命「よど号」亡命者たちの秘密工作』を読んで

あらすじ

1970年3月末、赤軍派メンバー9人が日航機をハイジャックし、北朝鮮へ亡命した「よど号」事件。謎に包まれた犯人たちのその後の人生とは。犯行の計画、北朝鮮の思想教育、日本人拉致の実態、そして日本潜入工作ー。恐るべき国際謀略の尖兵と化し、世界を舞台に暗躍した彼らの秘密工作の全貌を丹念な取材で初めて明らかにした衝撃のルポルタージュ。講談社ノンフィクション賞受賞。

感想

事実は小説よりも奇なりとはよく言うが、現実は小説よりも壮絶である。どんなに緊張感のある映画よりも生々しい、緊迫感のあるストーリーである。不謹慎ではあるが、読み物として面白い。

一番印象に残ったのは、よど号ハイジャック犯が日本を懐かしむ場面である。世界同時革命を目指したものが国家に思いを馳せるシーンは考えるものがある。

結び

北朝鮮による日本人拉致問題のことを日本国民はほとんど知らない。日本人拉致の全ての始まりはよど号ハイジャック事件にあったのだ。また、日本人拉致は全てが砂糖袋に詰め込まれて行われた訳でなはい。

以下に、「北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会」のホームページのリンクを記載しておくので、是非一度訪れて頂きたい。

『救う会 全国協議会』はこちら