自由主義の拡大で民主主義の弱点「世代間格差」を克服

民主主義には欠陥がある

民主主義は多数決の原理

先日、世代間格差について嘆いているTwitterの投稿を見かけた。その方は、日本の人口構造を見て、「40才以上の投票率が50%以上である限り、若者は勝てない」といったことを主張していた。一理あるが、これは民主主義と自由主義の違いを認識すれば乗り越えることができる問題である。

民主主義とは多数決の原理といっても差し支えのないもので、少数派の意見は価値がないものとみなされる。現在の日本では、自由民主党が多数を占めているので、野党の意見はほとんど意味がないといえる。例えば、野党は予算を決めることができない。

では、少数派の意見は無価値なのだろうかといえば、そうではない。野党を支持する人々は、積極的に自分たちの意見を発信しているが、民主主義の原理では無意味なこれらの行動には、どのような意味を見出せるのだろうか。

自由主義は多様性の原理

自由主義の観点から見ると上述の答えが見えてくる。つまり、多様性を認めるべきであるということだ。人びとはみな異なる価値観のもとで生きており、彼らは自分の価値観に基づいて生きていくべきである。つまり、民主主義の下では、多様性は抑制されてしまうということになる。

では、多様性が深まる社会で、政府はどうすればよいのか。渡瀬裕哉氏が次のように発言している。

お互いの価値観の違いを尊重できるようになるためには、民主主義で決める範囲を小さくしていき、自由主義に基づいて自己決定できる範囲を拡げていくことが望まれます。

これは、先ほどのTwitter上の意見にも適用できる。例えば、政府による分配は、民主主義の下での世代間格差を生み出す。先が短い世代は、若年層に負担を負わせようと考えるのは当然である。このような思惑の下で決まる再分配は、私有財産権の侵害であり、非効率的でもある。ならば辞めてしまえばよい。

たしかに、最低限の再分配は必要である。生活保護制度がなくなれば、自由経済は発達しない。しかし、現在の日本のように、過度に福祉国家を目指すと、民主主義のもとで分断を生むことになる。